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間違った歯周病のケア

高機能な歯ブラシでも歯周病ケアは完璧ではない!

使い方を間違えれば無用の長物

近年は、電動歯ブラシを使用してブラッシングをする人が増えています。
各メーカーの電動歯ブラシに搭載されている、汚れをかき出し、歯周病の原因となる汚れを落とす技術は、歯科医師も眼を見張るほどです。しかし、電動歯ブラシを使用している患者様の口の中を診てみると、きちんと磨けていないことがとても多いのです。
電動歯ブラシが替わりにやってくれるのは、ブラシを小刻みに動かすという作業だけなんです。
磨きたい場所まで歯ブラシを移動させる作業は、言うまでもなく患者様ご本人にやっていただく他ありません。

歯周病予防に高機能な電動歯ブラシを使ってしても、磨きたい部分にしっかりと歯ブラシを当てることが出来なかれば、高機能を持った電動歯ブラシもせっかくの機能を発揮することができず、歯周病予防として弱くなってしまいます。

 

機能性ガムに頼るのは危険!

ガムだけでは不十分

かつてのガムは、糖分が多いために「虫歯のもと」とされてきました。しかし、現在は、その認識が一転し、「歯を丈夫にする」「虫歯予防」などを謳った機能を持つ商品が登場し、「歯の強い味方なんだ」という意識に変わってきています。その効果も歯の再石灰化の促進、虫歯菌の原因となる酸を作らせない、歯を溶かす原因になる酸から歯を守るなど様々です。さらに、「噛む」ということによって細菌の増殖を抑える唾液を増やし、噛む力が衰えないようにする効果もあるのです。

ただ、ガムを噛むだけでは虫歯や歯周病を防ぐことはできません。特に歯周病の場合は、歯茎のプラーク(歯垢)を歯ブラシで機会的に落とす必要がありますので、ガムの力も及ばないのです。

機能性ガムで安心せずに歯周病予防として歯磨きをお忘れなく。

 

歯肉のマッサージが歯周病に効く?

歯周病の治療には効果なし

高齢者の中には、「歯槽膿漏(歯周病)が良くなる」と信じて、頑張って指で歯肉のマッサージをしている人がいます。これはおそらく、マッサージすることで、歯周病が悪化して晴れた歯肉の膿やたまった血が排出され、歯肉が引き締まって良くなるという考えに基いているようです。しかし、「歯肉をマッサージして歯周病が治った」ということを証明した研究や論文は1つもありません。

歯肉のマッサージ自体は悪いことではありませんが、わざわざ指でマッサージするよりも、歯ブラシで歯と歯肉の境目のぷらーくを除去しながら歯肉をマッサージするほうが炎症が軽減するため、歯周病の予防や改善には効果的と言えるでしょう。

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